大企業や環境に関わる企業、それから世の中の動きに合わせて、SDGsへの取り組みは徐々に広まっています。
その影響か、企業規模や業界を問わず、SDGsに関する取り組みをホームページに掲載し、外部に向けて発信する企業も増えています。
そこでこの記事では、SDGsの公式ロゴ等をホームページで使用する方法や、デザインの作り方・参考にしたいホームページや自社のSDGs活動を掲載する際のポイントなど、紹介していきます。
SDGs活動をホームページに掲載する際のポイント
SDGsへの取り組みを、自社のホームページ上へ掲載する際に意識するべきポイントがあります。
・活動内容は数字やデータを使って分かりやすく掲載する
・自社の取り組みはSDGsの17のゴールを使用して紹介する
・SDGs活動で設定した目標も明確に提示する
以上、3つのポイントを解説していきましょう。
活動内容は数字やデータを使って分かりやすく掲載する
世界的な取り組みでもあるSDGsの活動を紹介する際は、できるだけ具体的な内容を掲載するようにしましょう。
例えば「貧困をなくすために:現金を定期的に支給している」とだけ記載されていても、対象や給付金額、期間も何もかもが不明確です。
もちろん、挙げた例は極端でしたが、SDGsの特性としてどうしても抽象的な表現で説明してしまいがちになります。
しかしながら、例を見れば分かる通り、抽象的では取り組みの内容や企業のSDGsに対する想いを、確実に伝えることはできません。
したがって、自社で取り組んでいるSDGsの活動を紹介するときは、数字やデータなどの分かりやすいものを活用したり、写真やグラフなどを使い、視覚で具体的なイメージを持たせるといった工夫が必要です。
ただし、あまり情報量を詰め込み過ぎると読みづらいページになるため、詳細は下層ページへ載せるなどの方法をとりましょう。
自社の取り組みはSDGsの17のゴールを使用して紹介する
SDGsには、17のゴールと169のターゲットが定められています。
加えて、17のゴールはSDGsのカラフルなロゴにも使用されており、それぞれに分かりやすい目標が設定されているのです。
そこで、自社が行う取り組みが17のゴールのうち、どの項目に該当するのか、どのゴールやターゲットと整合性があるのかを、自社のホームページで紹介することが大切になります。
それらが明確になれば、企業の活動目的や、企業が描く未来像をイメージしてもらいやすくなるでしょう。
企業ばかりが気にしていたSDGsですが、近年の日本では地球環境に配慮した製品を購入する方が増えました。
そういった消費者からの関心を集めることができるため、自社の取り組みはSDGsの17のゴールを使用して紹介するのが得策なのです。
SDGs活動で設定した目標も明確に提示する
自社が掲げる将来の在り方と、SDGsの活動の関連性を明確に提示するのも大切です。
SDGsへの取り組みで設定した目標の、具体的な期日や挙げるべき成果の程度を明らかに伝えることは、企業への信頼感、企業イメージの向上に大きく貢献します。
設定した目標は、数字やデータを使って具体的に伝えることで、より信頼されるようになるでしょう。
加えて、SDGs活動の様子を社外に向けてアピールするということは、社員が自身の業務はSDGsに貢献しているといったやりがいへ、改めて繋がります。
そしてその会社で働いているという誇りにもなるため、企業としてのSDGs活動への具体的な目標の提示が大切になるのです。
自社のSDGs活動をホームページに掲載する方法
自社のSDGsに関する取り組みを外部へ発信する際、いくつかの方法が存在します。
・SDGs専用の特設サイトを作成する
・自社のサイト内にSDGs専用のページを作成する
・自社のサイト内のページにSDGsのコンテンツを作成する
・ホームページの更新機能から発信する
・ダウンロードできるPDFデータを作成する
以上、5つのパターンについて紹介していきます。
SDGs専用の特設サイトを作成する
自社の活動とは別に、SDGsの取り組みだけを発信する特設サイトを作成します。
この特設サイトは、基盤となる自社のホームページから別途独立した固有のホームページであるため、SDGs活動の詳細情報が自由に公開できるのです。
加えて、この特設サイトはランディングページとしての扱いが可能で、他のページにリンクを貼って流入を促すといった施策が行うことができ、新しくホームページを作成するのと同義ですから、導入・管理のコストは高くなるでしょう。
しかしながら、それに見合った働きをしてくれるのが、特設サイト作成のメリットだと言えます。
自社のサイト内にSDGs専用のページを作成する
自社のホームページ内の1ページを使い、SDGsの取り組みを紹介するページを作成します。
特設サイトを作成するのと異なり、メインメニュー内やトップページの目立つ場所へリンクを貼るため、訪問者にも見てもらいやすいです。
サイトマップが、正しく整えられていた方が使い勝手はもちろん、SEOの観点でも良いので、専用ページにアクセスしやすくなります。
SDGsを自社で取り組む企業のホームページは、この掲載方法を採用していることが多いようです。
自社のサイト内のページにSDGsのコンテンツを作成する
自社のサイトに専用ページを作るのではなく、既に存在するページ内にコンテンツを作成します。
例えば、事業内容の紹介ページや、SDGsとCSRが近い存在である事からCSR活動の紹介ページの中で、SDGsの取り組みを紹介します。
新たに、ホームページやリンク先のページを作成する必要がないため、時間やコストをかけずに取り組みを掲載できるのです。
ホームページの更新機能から発信する
ホームページのニュースやお知らせとして、更新機能からSDGsの取り組みを発信します。
この方法のメリットは、SDGsの取り組みの活動状況をすぐに発信できて、追加や変更があればすぐに修正することが可能なところです。
注意点として、ニュースやお知らせ部分に掲載できる情報は、活動内容のほんの一部となってしまう場合があります。
ダウンロードできるPDFデータを作成する
サイト訪問者がダウンロードできる、SDGsの取り組みをまとめたPDFファイルを作成します。
こちらは、企業案内等のパンフレットに掲載された内容をそのまま使用できるため、コンテンツの準備や作成するコストをほとんど省くことができます。
加えて、PDFはスマホやタブレットなどでダウンロードし、インターネット環境が無いところでも読めるため、クライアントへの説明の際などにも使いやすいでしょう。
SDGsロゴをホームページ掲載する際の注意点
SDGsロゴを自社の名刺やホームページに使用したい、という要望は多いでしょう。
もちろん、自社での取り組みがSDGsの目的と整合性があり、目的達成に貢献するものであれば記載は問題ありません。
例えば、社内のSDGsについて学ぶ勉強会で作成する資料に、ロゴを使用したり、自社のSDGsへの取り組みを、社外に伝えるために自社ロゴと並べて表示する場合があります。
加えて、SDGs浸透を目的とした自社のホームページやポスター、プレゼンテーションや自社の SDGs 関連活動などの会議用資料に使用するといった場合には、事前許可を取らなくても良いのです。
つまり、ロゴを介した金銭のやり取りが発生しない=情報が目的の場合は使用許可をとる必要がないということになります。
(参考ページ:国際連合広報センター「SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン」
参照URL:https://www.unic.or.jp/files/SDG_Guidelines_AUG_2019_Final_ja.pdf)
ちなみに、SDGsのロゴは、国連への申請無しで独自のデザインを創作することが可能です。
SDGs17のゴールのカラーリングを利用して、独自のシンボルロゴを作るのも問題はありません。
それから、各自治体が用意しているSDGsロゴを利用して、自社のホームページに載せるのも1つの方法です。
もちろん、自治体ごとにロゴを利用できる条件は異なるものの、所属する自治体がすでに独自のSDGsロゴを作成していれば利用できます。
企業のSDGsページ参考事例5選
近年では、企業でのSDGs活動を導入している様子が、徐々に増加している傾向が見られるようになりました。
しかしながら、現時点ではまだ、自社のホームページへSDGs活動を紹介する専用ページの設置が、未対応の企業も多いようです。
そこで今回は、SDGs活動を紹介する専用ページを立ち上げる際、またはホームページのリニューアルをする際に参考となる企業を、5社ご紹介します。
1.トヨタ自動車株式会社
参照URL:https://global.toyota/jp/sustainability/sdgs/#/worker
2. P&G
参照URL:https://jp.pg.com/environmental-sustainability/
3.SoftBank
参照URL:https://www.softbank.jp/corp/sustainability/sdgs/
4.SUNTORY
参照URL:https://www.suntory.co.jp/company/csr/
5.パナソニックホームズ株式会社
参照URL:https://homes.panasonic.com/company/csr/sdgs/
まとめ
SDGsへの取り組みは、企業側から活動状況を発信しなければ、顧客も気が付くことはできません。
もちろん、情報を発信する手段としてSNSを活用するのも良いですが、SNSは様々な情報が扱われているせいで、瞬く間に埋もれてしまいます。
しかしながら、自社のホームページでしたら自社の情報だけを発信できるため、埋もれる心配は皆無です。
SDGsへの取り組みを行うことも大切ですが、活動内容や状況を発信する専用ページ、コンテンツを作成するのも検討してみてはいかがでしょうか。