最近よく耳にする「サブスクリプションサービス」は、 買い切り型のサービスと違い、定額料金を支払うことで、サービスを利用できるビジネスモデルです。
サービスの内容は、音楽・動画・洋服・家具など、多岐に渡ります。
そこで今回は、サブスクの意味や企業がサブスクサービスを始める手順について解説していきます。
サブスクとは
サブスクとは、サブスクリプション(subscription)の略で、直訳すると「定期購読」や「予約購読」「会費」という意味があります。
代表的なサービスで言えば、Netflix(ネットフリックス)や「Apple Music(アップルミュージック)」などが有名です。
サブスクが拡大している理由
サブスクが、流行っている市場は、主に音楽と動画です。
今までは一曲ごとに料金を支払う「ダウンロード課金」が主流でしたが、現在では月額料金を支払うことによって、何曲でも聴き放題です。
また、「初月無料」などのキャンペーンを行い、サブスク契約の導入ハードルを下げています。
このように、定額料金を払うことでサービスを、制限なく活用できるビジネスモデルと導入ハードルを下げるキャンペーンの活用で、一気にサブスクサービスのシェアが拡大しました。
そして、今では音楽や動画だけでなく、電子書籍やゲーム、洋服など様々な業種において、サブスクが導入されています。
レンタルとの違い
サブスクとよく似たビジネスモデルにレンタルサービスがありますが、大きな違いは契約の性質が異なる点です。
一般的に、サブスクは定額払いでサービスを利用し、レンタルは商品を借りるサービスです。
分かりやすく実際のサービスを見比べてみましょう。
それぞれの違いは以下の通りです。
▼利用期間(期限付き)
【サブスクサービス】月単位、年間単位
【レンタルサービス】時間単位、日単位
▼代表的なサービス
【サブスクサービス】本・映画:dマガジン、Kindle、アマゾンプライム、Netflixなど
【レンタルサービス】本・映画:TSUTAYA、GEOなど
このように、利用期間と利用方法が異なるため、それぞれの特性を考慮しながらサービスを検討しましょう。
企業がサブスクサービスを始めるメリット・デメリット
消費者にとって、サブスクリプサービスは、安い上に制限なく利用できる点が、メリットとなりますが、企業や事業者がサブスクを導入するメリットはあるのでしょうか?
ここでは企業や事業者がサブスクを始めるメリット・デメリットについてご紹介します。
▼企業がサブスクを始めるメリット
・継続的な収益源を確保できる
・顧客の利用状況などから、マーケティングリサーチがより具体的になる
・高単価ではないため新規顧客の獲得ハードルが低い、利用者を増やしやすい
・アイディア次第で、多種多様な商材に導入できる
・他商品のアップセル・クロスセルに繋げやすい
▼企業がサブスクを始めるデメリット
・導入開始当初は、大きな利益獲得に繋がらない
・初期段階である程度のリソースやコンテンツ数を、増やしておく必要がある
・定期的に、新しいコンテンツや商品を、増やす必要がある
・すぐに解約されたり、他サービスに流れる恐れがある
以上のように、企業がサブスクを始める大きなメリットは、継続的な収益確保と新規顧客を獲得しやすい点です。、。
逆に、障害となってしまうのが初期に大きな売上が見込めない点と、解約されやすいサービスである点です。
以上の点を踏まえた上で、自社がどのようにサブスクサービスを始めるかを検討していきましょう。
企業や事業者のサブスクサービスの始め方
次に、企業や事業者のサブスクサービスを、始める手順を解説していきます。
代表的な手順は以下の通りです。
1.ターゲットとサービスを明確にする
まずはじめに、ターゲットを明確にします。
性別や年齢、生活スタイルなどより詳細な「ペルソナ」を設定して、どのような層を顧客として取り組んでいくかを決めます。
そして、ターゲットが明確になったら、そのターゲットのニーズに合わせてサービスを考えていきます。
サービスを考える上で、大切なのはターゲットのニーズに応えることです。
顧客にとって、サブスクは安くて便利なサービスなのは、間違いありません。
しかし、毎月の支払いは、負担にもなります。
その負担をしてまで、サービスを継続利用してもらうためには、ニーズに応える事が非常に重要になります。
2.サービスの提供方法を決める
次に、サービスの提供方法を決めます。
具体的には、以下の通りです。
・定期レンタル
・定期配送
・定期的なコンサルティング
・塾形式の月謝制
・情報配信
・代行サービス
・〇〇し放題
などの、自社のサービスに合った提供方法を、考えていきます。
3.集客モデルの策定
ターゲットとサービス内容が決まったら、どのように集客を行うかを策定します。
サブスクモデルは、顧客の参入障壁が低いビジネスモデルです。
「初月無料」や「プラン別の料金体系」などの、集客効果を高める施策を打つことによって、他のサービスとの差別化を図っていきます。
4.サービスのシステム選定
サブスクサービスは、運営から管理まで一気通貫で、管理できる機能をシステム上に構築する必要があります。
自社で、システムを構築することも可能ですが、難易度は高まります。
最近では、企業向けにサブスクサービスを行うために、必要な機能が備わったプラットホームなどもあります。
機能はプラットフォームによって様々ですが、代表的な機能は以下の通りです。
・Webサイト作成代行
・決済機能
・商品の発送管理
・顧客情報の管理
・契約ステータス
・退会率の分析
・売上レポート
▼代表的なサブスクプラットホーム
【1】サブスク管理システム『TAKETIN』
★導入のしやすさ・サポート満足度・カスタマイズ性の高さがウリ!
【2】サブスクONE
★SaaS等のサブスクビジネスの管理に必要なコア機能を提供!
【3】サブスクビジネスの管理業務をラクにする『楽々販売』
★クラウド総導入実績61,319社!
【4】オンラインでのサービス販売をもっとかんたんに!『メンバーペイ』
★オンライン上で行うことができる決済サービス!
【5】Subsphere(サブスフィア)
★NTTのサブスクプラットホーム!
以上のように、サブスクサービスを行うために、必要な機能は様々です。
自社のサービス内容が、必要とする機能を踏まえた上で、自社にとって最適なプラットホームを選ぶことが、成功の近道といえます。
まとめ
今回は、サブスクの意味や企業が、サブスクサービスを始める手順について解説してきました。
一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会が、発表した矢野経済研究所の調査によると、サブスクリプション型サービスの国内市場規模は、以下の通りです。
・2020年度:8759億円
・2021年度:9965億円超
・2022年度以降は1兆円を超える見込みとのことです。
プレスリリース
事業者・消費者ともに、メリットが大きいサブスクリプサービスは、今後デジタル領域だけで無くさまざまな製品やサービスにも取り入れられ、市場をますます拡大させていくものと予想されます。
特に、事業者にとってサブスクリプサービスは、変化の激しい時代で生き残るためのビジネスモデルとなりつつあるため、導入を検討している企業や事業者は、積極的に導入を検討することをオススメします。