ESG投資とは?意味や事例、始め方を簡単に解説!

  • 2022年2月26日
  • 2023年8月28日
  • SDGs
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近年、投資のトレンドとなりつつあるESG。

ESGの考え方が世界的に広まっている中で、まだ具体的なイメージが持てていない方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、基本的な意味から始め方まで、ESG投資について簡単に解説していきます。

  • ESG投資の意味
  • ESG投資のメリット・デメリット
  • ESG投資の取り組み事例
  • ESG投資の始め方

ESG投資とは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」の3つの要素に配慮した投資活動のことを指します。

いままで投資家は、企業やブランドの利益やキャッシュ・フローなど、株価や財務状況を参考に投資判断を行ってきましたが、そこにESGの価値基準も加え、企業へのサステナビリティを重視した投資が今注目を集めています。

また、SDGsやESGなど世界的にみても地球環境や社会問題にしっかり向き合うことが必要とされている昨今、投資家、企業、いずれの立場においても必須の取り組みといえます。

「E・S・G」それぞれの意味

『EGS』の3つの要素の具体的な取り組みを解説します。

Environment(環境)

自然環境に対して配慮すること。

例)環境汚染や省エネ、CO2排出量の削減など。

Social(社会)

社会へ及ぼす影響を考えること。

例)人権や差別のない労働環境への配慮することなど。

Governance(企業統治)

企業経営に関する多様な管理体制のこと。

例)自社の資本効率化に対して取り組んだ企業などは高く評価されています。

これらの要素のうち、環境と社会に対しての配慮は分かりやすいですが、「企業統治」については比較的広い意味合いで使われるため、注意が必要です。

こちらのESGで扱われている「企業統治」は基本的に、外部取締役の選任や女性の管理職登用、利益配当を積極的に分配するなど、中長期的な視点で企業の収益に繋がる様々な取り組みがGovernance(企業統治)に該当します。

ESG投資が注目されている理由

ESG投資が注目されている背景には以下の理由が挙げられます。

  • 国連によるPRIの提唱
  • GPIFによるESG投資の開始
  • 投資家の意識の変化
  • 非財務情報の重要性の高まり

国連によるPRIの提唱

ESGが注目されるようになったきっかけとして、2006年に国連で提唱された「PRI(国連責任投資原則)」が挙げられます。

PRIとは、国連が機関投資家に対し、投資の判断基準にESGの視点を取り入れるよう求めるものです。

PRIは、2021年に「責任投資原則」を発行し、以下の6つの原則を実施するよう促しています。

  1. 投資分析、意思決定の過程にESGの課題を組み込む
  2. 活動的な所有者として所有方針と所有習慣にESGの課題を組み込む
  3. 投資対象の主体にESGの課題について適切な開示を求める
  4. 資産運用業界で原則の受け入れと実行がなされるよう働きかける
  5. 原則実行時の効果を高めるために協働する
  6. 原則の実行について活動状況、進捗状況を報告する

機関投資家の市場における影響力は高く、PRIに署名する投資家は年々増加傾向にあります。

GPIFによるESG投資の開始

2015年にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がPRIに署名したことで、日本でESG投資への注目がさらに高まりました。

GRIFは世界最大級の機関投資家であるため、GRIFから資金を呼び込みたい企業にとって大きな影響をもたらしました。

GRIFは独自にESG指数を算出しており、この数値をもとに投資先を検討しています。

このことから、企業はESGに関する取り組みに出遅れると、投資対象から外れてしまうリスクがあると言えるでしょう。

投資家の意識の変化

機関投資家の動きや欧米でのESG投資の広まりを受け、日本の個人投資家にも意識の変化が起こっています。

機関投資家の投資戦略を利用して利益を上げる個人投資家は多いため、機関投資家がESG投資を行うことで、個人投資家のESG対する関心が高まりました。

投資家のESGに対する関心が高まることで、金融機関がESG投資を意識した経営を始める場合があります。

金融機関がESG投資を意識することで、大手企業だけでなく中小企業も変化に合わせESGを意識した対応が求められることになるでしょう。

非財務情報の重要性の高まり

投資家の意識変化が起こることで、従来の判断基準だけでなく、企業がいかにESGに配慮した経営をおこなっているかという「非財務情報」も重要視されるようになりました。

また、サプライチェーンでの人権問題の深刻化や、世界的な環境問題や社会問題は、持続可能な経済社会の実現を妨げてしまいます。

こうした現状を解決するため、「非財務情報」を投資判断に取り入れることで、長期的な収益性と企業価値の向上を見込むことができます。

ESGに配慮した経営について詳しく知りたい方はこちら

ESG経営を簡単に解説!具体例やメリット、導入時のポイントまとめ

SDGsとの違い

ESGとSDGsは持続的な社会問題への取り組みといった点で指標が似ており、近年はセットで注目されています。

それでは、その具体的な違いについて説明します。

ESG

ESGの考え方はSDGsとは違い、あくまで企業目線で社会問題や環境問題に向き合います。

特に顧客や株主、取引先、地域などのステークホルダーへの配慮を指標に置き、企業の長期的な成長を考えていくものです。

そして、企業がESGを意識して事業活動を展開していくことで、結果としてSDGsへの貢献にもつながっていくといった関係性となります。

SDGs

SDGsの考え方はESGより広く、企業以外も含めた社会問題や環境問題と向き合った取り組みです。

そもそもSDGsとは、国・地方団体、企業の全てを含んだ最終目標を明確にしたものであり、1つの企業の利益や社会貢献が優先されるわけではありません。

そのため、SDGsが掲げる目標を企業の規模に合わせ経営戦略に落とし込むことで、持続的な企業価値の向上につながります。

とはいえ、ESGとSDGsには共通した目標が多いため、ESGだけを指標とするよりSDGsの目標達成を目指してESG経営を行っている企業は多いといえます。

ESG

  • 企業目線で社会問題や環境問題に向き合う
  • 1つの企業の長期的な成長が目標

SDGs

  • 企業以外も含めた社会問題や環境問題と向き合う
  • 国・地方団体、企業の全てに対する目標

ESG投資の7つの投資手法

GSIA(=世界持続的投資連合)によると、一般的に以下の7つの手法でESG投資を行うのが効果的だと言われています。

ネガティブ・スクリーニング

ネガティブ・スクリーニングとは、特定のセクターや企業を投資対象から除外する手法です。

例えば、タバコやカジノ、銃器などESGと対となるものには投資を行わないという投資手法です。

ポジティブ・スクリーニング

ポジティブ・スクリーニングは、各セクター内でESGのパフォーマンスが優れている企業に投資する手法です。

環境環境や人権問題、ダイバーシティなどに積極的に取り組んでいるかどうかを判断材料にすることが多いです。

ESGインテグレーション

ESGインテグレーションは、投資を始める際に投資対象を最初から絞るのでなく、「環境、社会、ガバナンス」といった「非財務情報」を体系的に組み込む手法です。

ESG投資の手法では最もポピュラーで現在主流となりつつある手法です。

エンゲージメントと議決権行使

エンゲージメントと議決権行使を行う手法は、ESGの課題について、株主の立場から企業に対して議決権行使等を用いてESGに対応するように働きかけることを指します。

このように初期に投資判断を行うだけでなく、投資後の働きかけも重要な戦略となります。

規範に基づくスクリーニング

規範に基づくスクリーニングとは、ESGの国際規範(OECD、ILO、UNICEF等の国際規範)に照らして、規範をクリアしない企業を投資対象から除外する手法です。

サステナビリティに関するテーマ投資

サステナビリティに関するテーマ投資とは、サステナビリティ(持続可能性)をテーマとする事業や資産に対して投資する手法です。

近年注目されている、クリーンエネルギーやグリーンテクノロジー、持続可能な農業等が挙げられます。

インパクト投資・コミュニティ投資

インパクト投資・コミュニティ投資とは、投資から得られる収益的なリターンのみだけでなく、社会問題・環境問題を解決することを目的として投資する手法です。

EGS投資のメリット

いままでの投資は、財務諸表を読み込むことで、個人投資家でも株の購入するタイミングなど投資に関してをある程度判断することができました。

しかし、ESGという概念が広がったため、いままでの投資判断にはなかったような分析が必要となり、個人投資家が参入するハードルが高くなったと言われています。

ESG投資で得られるメリットを詳しく説明します。

  • 長期的な資産形成ができる
  • 持続可能な社会の実現に貢献できる

長期的な資産形成ができる

ESG投資は短期的なリターンを目的とするFXやデイトレードとは違い、長期的なリターンを獲得することに重きを置いた投資手法です。

ESG活動に取り組む多くの企業は、機関投資家のESG投資対象に選ばれる可能性が高く、中長期的な投資資金の流入を見込むことができます。

近年ではESG投資を組み入れる年金基金が増え始めている影響でESG投資の規模が大きくなっているため、個人投資家にとっても欠かせないテーマになっています。

持続可能な社会の実現に貢献できる

ESG投資は、地球環境や女性活躍に取り組む企業の後押しになることがあります。

また、地球環境への取り組みのために発行される「グリーンボンド」も増え始めています。

「グリーンボンド」とは、企業や地方自治体などが、環境改善効果のあるプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券です。

「グリーンボンド」は企業の環境分野への取り組みをPRすることが出来るため、投資家だけでなく企業にとっても大きなメリットがあります。

EGS投資のデメリット

次に、ESG投資にはどのようなデメリットがあるのか解説します。

  • 短期的なリターンが小さい
  • グリーンウォッシュが混ざっている場合がある

短期的なリターンが小さい

一般的な投資は効率性やリターンの大きさなどを考慮して投資対象を選定しますが、ESG活動そのものが長期的な課題を解決するといった特性があるため、短期的な成果に結びつきづらいのがデメリットとして挙げられます。

とはいえ、環境問題や社会問題は避けては通れない問題です。

今後ますます地球環境に対する問題が注目される中で、ESGの価値基準をうまく取り入れている企業を投資対象として選定する必要があるのも実情です。

グリーンウォッシュが混ざっている場合がある

グリーン・ウォッシュとはESGの活動に取り組んでいないにも関わらず、ESGに取り組んでいるように見せる行為です。

2021年8月には三井住友DSアセットマネジメント株式会社が以下のプレスリリースを出しています。

ESG投資の拡大を阻む『グリーンウォッシング』への対策が講じられることで、投資促進のための環境整備が今後一段と進むことになりそうです。

国内での取り組み事例

最後にソフトバンク社の取り組み事例を紹介します。

ソフトバンク社は2019年から本格的にESGを経営に取り入れはじめています。その中でも特に注目したいのが「次世代電池」です。

次世代電池とは?

日本の電池開発は、「電池寿命」と「安全性」を中心に開発が進んでいますが、ソフトバンク社は、従来の電池よりも半分の重さでエネルギー(Wh)が同じという電池開発にこだわっています。

つまり、高容量で軽量という特長を持つ「次世代電池」は、EV車の走行距離の増加、CO2ガスやコスト削減などを実現できることから、EVの大幅普及や、渋滞抑制、患者の緊急搬送問題の解決などにも役立てることができます。

また、今後5GやDX化が進むにつれ蓄電池は欠かすことができません。

蓄電池開発をソフトバンク社が牽引することにより様々な技術開発に挑むことができ、長期的な成長を果たすことができるのです。

特にプロの投資家は、10年先、20年先の社会の変化を見据えて投資対象を選びますが、まさにソフトバンク社の取り組みはそんな投資家からも期待される事業を構築しているお手本のような事業スタイルなのです。

ESG投資の始め方

最後に、ESG投資の始め方を簡単に解説します。

ESG投資は以下の方法で開始することができます。

  • 株式投資
  • 債券投資
  • 投資信託・ETF

株式投資

ESGの活動に取り組んでいる企業の株式を購入し、リターンを狙う投資方法です。

ESG指数や企業の事業方針などから投資先を検討します。

ESG活動は長期的な課題に向けた取り組みであることから、短期売買を繰り返すのではなく、長期投資を行う手段も考えられます。

長期投資は株価や経営状況によっては損失リスクも伴うため、リスク管理を入念に行うことがおすすめです。

債券投資

企業が発行する債券を購入して投資する方法です。

債券を購入すると、一定期間利息を受け取り、後に元本が返済されます。

ESGに関連する債券として、グリーンボンド、ソーシャルボンド、サステナビリティボンドなどがあります。

また、株式投資と比べ安定的なリターンを期待できるメリットがありますが、経営状況によっては債務不履行となる場合もあるため、注意して購入先を検討しましょう。

投資信託・ETF

投資信託は投資家が出し合った資金を専門家が運用する方法です。

ETFは上場投資信託のことで、証券取引所に上場している投資信託を指します。

投資信託では専門家に資産運用を任せることができ、少額から始められるため、株式投資や債券投資よりも始めるハードルが低いことがメリットです。

しかし、投資信託でも損失リスクを招く可能性はあるため、リスク性を注意して行いましょう。

まとめ

地球環境や社会問題が注目され、投資家にとって「非財務情報」が投資の判断材料の1つになってきている現代社会において、企業がESGに取り組むことは将来的に企業の成長に繋がる取り組みであるといえます。

是非とも本記事を参考に長期的な視点で目標を掲げ、企業と投資家がより良い方向に進むよう、ESGを経営に取り入れてみては如何でしょうか。

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