IT化社会が今後必要不可欠になってくるときに、CDOの役割が重要になってきます。
ただし、CDOとは一体どういうものなのか知っている方は少ないでしょう。
この記事では、CDOとはどういうもので、どのような役割を行わなければいけないのかを紹介します。
CDOの役割と必要なスキルにはどのようなものがあるのかについても紹介していきますので、しっかり読んで理解しておきましょう。
また、今後CDOが必要な機会がきてから準備していては遅いので、ぜひここの記事で紹介している情報を参考にして、CDOになるためのスキルアップなどに努めてください。
CDOとは何?
CDOという言葉を聞いたことはありますか?
CDOとは「Chief Digital Officer」の略で日本語では最高デジタル責任者という意味で、デジタル部門の最高責任者のことです。
近年、企業ではDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されてきています。
企業のデジタル戦略における司令塔のことで、CDOの能力がその企業のデジタル部門の成功に大きくかかわってきます。
CDOは4、5年前に始まったばかりの新しい取り組みと言えます。
CDOの普及率
日本でCDOの普及率はどのくらいなのでしょうか?
日本でのCDOの普及率はわずか5%程度しかありません。
日本の企業の約80%がCDOを知らないか、検討していないとなっています。
しかし、世界を見渡すと、アメリカでは16.8%、イギリスでは27.4%、ドイツでは16.4%の企業がCDOを設置しているのです。
CDOの3つの役職について
CDOを設置する場合、下記の3つの役職に分かれます。
- 最高デジタル責任者(Chief Digital Officer)
- 最高データ責任者(Chief Data Officer)
- 最高デザイン責任者(Chief Design Officer)
今回この3つの役所はどういうものなのかを詳しく紹介します。
最高デジタル責任者(Chief Digital Officer)
Chief Digital Officerは日本語では最高デジタル責任者で、役割としては企業のデジタル戦略を行う役職です。
企業のDX推進を行なったり、データ主導の企業風土を作ったりする非常に重要な役職になります。
最高データ責任者(Chief Data Officer)
Chief Data Officerとは日本語で最高データ責任者という意味です。
Chief Data Officerの役割としては、企業内のデータを有効利用していろいろなイノベーションを行うことです。
企業内のデータの管理、データの分析、データの戦略などが主な役割となります。
そうすることで、競争力を強化したりビジネスモデルの変革などを行うことができるのです。
最高デザイン責任者(Chief Design Officer)
Chief Design Officerの日本語の意味は最高デザイン責任者です。
デザイン戦略を考えたりする社内のデザイン部門を担っている部門の最高責任者になります。
デザイン以外にも、ブランディングや広告コミュニケーションなども行うマルチジョブをこなす役職になるのです。
CDOが必要なわけ
近年のITの普及によってCDOという役職がなぜ重要になってきているのかを見ていきます。
今後の企業とはどうあるべきかということが見えてくることでしょう。
- 新しいビジネスを創生できるから
- デジタル市場からの脱却
- データ活用を統一する
あたらしいビジネスを創生できるから
CDOというものは、企業内の既存の業務をデジタル化するというのはもちろんありますが、それだけではありません。
このデジタル技術を利用した新ビジネスの創出が近年重要になってきています。
そこでCDOが重要な役割となるのが、新ビジネスを立ち上げるときのリーダーにならなければいけません。
デジタル市場からの脱却
今後は、デジタル技術を上手く活用していかないとデジタル市場の競争に負けてしまいかねません。
さらに、競合他社以上の先を見越した考えでデジタル技術を利用する必要があります。
競合他社と同じことをやっていかないと負けてしまうのです。
競合他社に勝つためにも、CDOが先導して、新しいデジタル技術の運用を始めていくべきなのです。
データ活用を統一する
CDOの役割には、企業内部のデジタル化を進めた目の旗振り役も担う必要があります。
部門間の垣根を超えたデータ管理が必要になるので、CDOの役割は重要です。
企業のDX化を進めるうえでも非常に重要となります。
CDOの役割とは?
CDOは、企業環境の整備やビジネス戦略を行っていくうえで重要な役割となります。
戦略を実行する部署だけではなく開発部門や製造部門など蟻とあらゆる部署との連携が重要になってくるのです。
これらをまとめるためにもCDOの役割は重要になってきます。
全ての部署との連携役になり企業全体をまとめていかなければいけません。
そのまとめ役としてCDOは重要なのです。CDOの役割は次の3つです。
- DX推進の旗振り役
- セキュリティーを強化する
- データの有効活用
DX推進の旗振り役
DX推進のリーダーになるのがCDOなのです。
DXを推進していくためには、CDOがしっかり動いてからリーダーとしての役割を果たさなければ成功しません。
また、さらに、予算・人材・スケジュール管理などをしっかりとやっていかないと先に進みません。
そのために重要になるのがCDOなのです。
セキュリティーを強化する
DXを推進していくうえで他にも重要なことがあります。
それがセキュリティーの強化です。
セキュリティーの強化を同時に行う必要があります。
企業内のITシステムには個人情報や企業秘密など重要なデータが蓄積されます。
これらの重要データをどうやって守るかということも重要になります。
CDOはこのセキュリティー強化の面でも旗振り役をしなければいけません。
データの有効活用
企業のデータを活用して変革させていくことになるので、蓄積したデータの有効活用が必要不可欠になります。
この点についてもCDOは責任ある立場になってきます。
ビッグデータ解析やAI分析などの技術などの発展をさせていくうえでCDOはしっかりとした仕事をしなければ成功しないのです。
CDOに求められるスキルや条件
CDOとして成功するには、スキルが重要になります。
CDOとして成功するスキルには次の5つが重要となります。
- マーケティングのスキル
- 事業部制に所属していること
- 外資系企業であること
- 人をまとめる力があること
マーケティングのスキル
CDOとして成功するためにはマーケティングのスキルが重要になります。
CDOの仕事ではマーケティング作業も行うことになります。
そうなると、マーケティングからデジタルマーケティングへ移行するには、よりマーケティング経験が必要不可欠です。
事業部制に所属していること
事業部というのは大手企業が書く専門分野別に部署を分けてから事業展開を行うやり方です。
それぞれには専門性があり、CDOは事業部間の連絡役にならなければいけません。
また、事業部制とはどういうものなのかを知っていなければいけません。
外資系企業であること
外資系企業に所属したことがある人は、CDOとして必要なスキルを身に着けている人が多く、成功する傾向があります。
人をまとめる力があること
社内に目を向けると、社員を1つにまとめる力も重要になります。
また、CDOは経営のマネジメント力も必要です。
CDOにはITスキルが必要だということは紹介してきましたが、企業内全部を一新するには経営のマネジメント力も必要になってきます。
IT知識だけを持っているだけでは不足します。
ITの知識の上、現状を見すえた経営戦略にもたけた人がCDOには最適な存在なのです。
企業全体をマネジメントしてくれて非常に役立ってきています。
おわりに
ここまで、CDOとはどういうもので、どのような役割を果たすものなのかについて紹介してきました。
また、CDOになるために必要なスキルには何があるのかについても分かりやすく紹介してきました。
今後企業内では、CDOという役職が必要になることが多くなることでしょう。
そうなった時に優秀なCDOになれるようにするには、どうすれば良いのかを今回の情報で知っておきましょう。