ニューロロジカルレベルとは?構造と影響を併せて解説!

ニューロロジカルレベルとは、どんな理論なのかをご存知でしょうか?

「聞いたことはあるけど、詳しくは良く分からない」という方も多いと思います。

そこで、この記事では意識の6段階とは何を表すのか、それを知ることでビジネスの何に役立てるのかについて解説していきます。

ニューロロジカルレベルとは

ニューロロジカルレベルとは、人間の意識を6段階に分けて分析するもので、自己啓発やマネジメントなどのビジネスに関してだけではなく、人間関係にも役立つ理論のことを言います。

一般的に、ビジネスの世界では個人の自己啓発や管理職の人材管理によく活用されており、コミュニケーションや心理療法のアプローチ技法としても知られています。

ニューロロジカルレベルは、6段階に分かれており、上位階層から下位階層への影響が大きくなる傾向にあります。

下の階層から段階を上げていくことで、自分自身が今抱えている問題や課題が目に見えてわかりやすくなるのも、このモデルの特徴ということが出来ます。

もちろん、ニューロロジカルレベルは、コミュニケーションに使うこともできますので、ビジネスだけでなく人間関係や恋愛にも活かすことが可能です。

ニューロロジカルレベルの6つの構造について

人間の意識レベルを、6段階に分けると下記のようになります。

レベル1:外的な側面に関する内容

レベル2:具体的な行動や活動、反応に関する内容

レベル3:身につけるべき具体的な能力に関する内容

レベル4:本人が大切にする価値観に関する内容

レベル5:生きている目的、アイデンティティーに関する内容

レベル6:自分以外との繋がりに関する内容

それぞれのレベルを詳しく見ていきましょう。

レベル1:外的な側面に関する内容

「どのような環境にいるか」「見えたり聞こえたりするものは何か」といった質問を行い、相手の状態や状況を言語化します。

このような環境に関する内容は、お互いをよく知らない者同士でも通じるため、話のきっかけとして扱いやすい話題です。

しかしながら、きっかけとして扱いやすいにも関わらず、相手の話し方や態度から制限されることで、相手と同じに感じなければと思い込む人もいます。

そうせざるを得ない背景や事情を自覚する、もしくは誰かが気付くのが、次のレベルになります。

レベル2:具体的な行動や活動、反応に関する内容

「一体どういう行動を起こしたいのか」「どういった反応をするのか」といった質問を行い、相手が本来望んでいる行動レベルについて言語化していくレベルです。

行動レベルとは、人助けをするなどの大きなことから、食べたり歌ったり寝たりするなどの小さなことまで様々です。

そしてこれは、喜んだり悲しんだりなどの反応をするための要素にもなります。

この「何をするのか?」「どんな反応をするのか?」というのは、基本的に自分の力でコントロールできるものですが、コントロールするためには、自分の持っているスキルや知識などの能力がなければなりません。

自分には、どのような能力が備わっているのかを自覚するのが、次のレベルになります。

レベル3:身につけるべき具体的な能力に関する内容

自分自身に「備わっている能力や不足している能力は何か」「一体どういう能力を身に着ける必要があるのか」といった質問を行い、自分自身の行動を起こすための能力の有無について言語化します。

能力レベルとは、あなた自身が持つスキルや知識を活用して戦略を練り、そして計画を立てて実行する流れのことです。

例えば、他人と同じような戦略を練り、計画を立てて実行しても、持っているスキルや知識の量が異なれば結果に違いが表れるでしょう。

そのため「何を使うべきか」「どのように行うべきか」を考えるために、あなた自身の能力を磨き、能力レベルを上げることで、行動レベルのコントロールができるようになるのです。

では、その能力レベルを上げるために必要な価値観、自身が大切にしなくてはならないものが何なのか。

それを自覚するのが、次のレベルになります。

レベル4:本人が大切にする価値観に関する内容

相手が大切にしているものや、大事にしている価値観や信念が分かる質問を行い、自分自身が大切にする理由や動機を言語化します。

実は、信念や価値観のレベルというのは多くの人が認識できていないのです。

なぜなら、信念や価値観のレベルは周りの影響を受けやすく、早ければ幼少の頃から両親や学校教育などで植え付けられているからです。

信念や価値観は、自分が大切にしている考え方や思い込みのため、行動レベルに直結するものです。

「どのような選択をするか」「どのような行動をするか」などを考える源といっても良いでしょう。

そして信念や価値観は、何をしないべきか、どのような行動がいけないのかといった、制限をかけるブレーキの役割も果たすのです。

そのためには、自分は何者であるか、自分の役割・ミッションが何であるかを自覚する必要があり、次のレベルで知ることができます。 

レベル5:生きている目的、アイデンティティーに関する内容

「私は〇〇である」と意識させる質問を行い、自己のアイデンティティー=「自分は自分である」という自己認識について言語化します。

実は、アイデンティティーも価値観や信念同様に自分で認識できません。

なぜなら多くの人は、価値観や信念と同じく他人の言葉に影響を受け、例えマイナスとなる言葉であってもそれをそのままアイデンティティーにしてしまうからです。

つまり、アイデンティティーこそが人間の行動に影響を与える意識への影響であり、行動の選択を誤りがちになる理由となります。

レベル6:自分以外との繋がりに関する内容

レベル6は、家族や会社、広い意味では宇宙や歴史などの人知を超えた世界という自分以外の存在との繋がりを意識するレベルです。

その中で、自分はどうあるべきか?を考えることが大事になります。

レベル6は、視点としては現実よりもスピリチュアル的なものとなり、自分の位置を想像するのは難しいかもしれません。

しかしながら、言い換えれば、まずは自己を確立してから他人や社会とどう関わっていくのかを考えるということになります。

自分の視点だけではなく、何のために行動するか、誰のために行動するかを意識することにより、自分の存在を社会へ貢献するために使えるようになるのです。 

上位階層から下位階層への影響について

レベルの数値が高くなるほど、その人自身の本質的な要素が強くなり、また自己への影響力も大きくなります。

そして自己認識や価値観が変化することにより、能力の向上、行動・環境の移り変わりが、見られるようになっていきます。

例えば、会社で、適当に部下を褒めたり叱ったりするのではなく、ニューロロジカルレベルを利用したコミュニケーションを図るとどうなるでしょうか。

褒める場合は、自己認識や価値観について褒めると部下の承認欲求が満たされ、持続的な成長に繋がります。

逆に叱る場合は、自己認識や価値観に触れた叱り方よりも、その環境や部下の取った行動などの客観的な要素を指摘しましょう。

このように、ニューロロジカルレベルを理解し、適切に利用することで、誠実な人間関係の成立が可能になり、職場環境の改善へと結びつくのです。

ニューロロジカルレベルを使用する場面

このニューロロジカルレベルの概念は、

・自分自身に使い、目標達成や問題解決をすること

・他人に使い、その人の課題を発見し解決、目標を達成させる、悩みを軽減させること

上記2つに使えますが、特に自分自身から使うのを、優先して行いましょう。

なぜなら、まずはスピリチュアル的要素である「貢献」の意思を排除し、自分自身が抱えている課題や問題を解決しなくては、他人の問題などは解決できないからです。

自分自身の目標を設定して自己の確立をすれば、自分自身が今抱えている問題や課題は、目に見えて分かりやすくなります。

先程も説明した通り、上位階層が下位階層に与える影響は想像以上に大きいのです。

そして自己が確立してからは、相手が本当はどうなりたいのか、1番大切にしていることや心からの望み、理想の状態などに触れていくことで、段々と相手が自己の認識をし始めていきます。

その後はもう、悩みや課題の解決、具体的な方法や手段などの答えを自分で見つけられるため、手放しにしても構いません。 

まとめ

ニューロロジカルレベルは、自分自身の現状を明確に把握し、自己認識や価値観・信念が変わることにより、自身の能力や行動が変容していきます。

それは企業にとっても有益であり、人としても充実することに繋がります。

したがって経営者は、リーダーシップやチームビルディングなどにニューロロジカルレベルを上手く活用し、組織の成長を実現させていきましょう。

デザイン経営でお悩みなら株式会社デザインファーストにご相談を!
お問い合わせはこちらから