セグメンテーションとは?必要な理由と活用事例を併せて解説!

皆さん、「セグメンテーション」という言葉をご存知でしょうか。

セグメンテーションとは、マーケティング用語の1つであり有効的なマーケティングをする上で欠かせない考え方になります。

この記事では、セグメンテーションについての意味やセグメンテーションが必要な理由について解説します。

セグメンテーションとは

セグメンテーションとは、日本語に訳すと「区分」という意味を持つ言葉で、マーケティング戦略を考える上で、自社がどこのマーケットを狙っていくのかを検討するためにマーケットを細分化し、顧客を分類することを指します。

セグメンテーションが必要な理由

ではなぜセグメンテーションという考え方が重要なのでしょうか。

その背景として、下記3点が挙げられます。

○顧客ニーズの多様化

○利益の最大化

○テクノロジーの発展

下記で詳しくご説明します。

○顧客ニーズの多様化

以前はモノをより低価格で大量に生産し、マスマーケティングによって広めていく時代でした。

しかし、スマートフォンが普及・発展し、モノを簡単に探して手に入れられるようになった今、消費者のニーズは多様化しています。

10年前と比べると特にSNSやインターネットが発達し、スマートフォン1つあればモノを買ったり売ったり探したり、、なんでもできる時代ですよね。

このため、従来のマスマーケティングではなく、細分化された顧客ニーズを理解して特定のセグメントへアプローチする「セグメンテーション」が必要とされています。

○利益の最大化

顧客となる見込みが高いセグメントに対して、集中的にアプローチする方法は、従来のマスマーケティングより低コストで、効率的に利益を上げることができます。

セグメンテーションにより、限られた予算の中で、最大限の利益を生み出すことが、可能になります。

人手不足が深刻化している今、限られた予算でどれだけ最大限の利益を生み出すことができるかというこの考え方は、現在どの企業も重点としている点ではないでしょうか。

○テクノロジーの発展

現在では、インターネットの普及により、細分化されたセグメントの顧客の嗜好や購買行動についてのデータが簡単に取得できるようになりました。

これを分析して、活用するセグメンテーションが、一般化しています。

重要顧客を囲い込むためにも、テクノロジーを積極的に活用したセグメンテーションは不可欠です。

セグメンテーションの分類例

セグメンテーションでは、分類する際のベースを何にするかを重要としています。

以下で、代表的な分類の方法について解説します。

地理的変数

地理的な属性で分類する方法です。

具体的には、日本在住や、東京出身などの「国」「地域」があります。

ほかに、「人口密度」によって都市か地方か、「気候」によって寒冷地か温暖な土地か、などを分類する場合もあります。

人口動態変数

年齢、性別、職業、所得、家族構成など、人の属性全般を対象とした分類方法です。

年齢の場合は10代、20代のように年代で区切ることが一般的で、職業や所得も消費の傾向に関連のある項目です。

例えば、証券会社では、顧客を年齢や金融資産ごとにセグメント化し、セグメントごとにアプローチの仕方を変えていくことがあります。

セグメンテーションという考え方は、業種に限らず多岐にわたって活用される考え方になります。

心理的変数

個人の趣味・嗜好、価値やライフスタイルなど、消費者の心理による分類方法です。

個人の消費スタイルは、料理が好きなので家で食べるのを好む人か外食が楽なので外食をする人、時間がなければデリバリーを行うなどさまざまな消費スタイルがあります。

サイコグラフィック変数は購買行動にかかわる重要なセグメンテーションですが、ジオグラフィックやデモグラフィックと比較するとデータの収集が難しいです。

ですので、このような変数を集めたい場合は、顧客へのインタビューやインターネットを利用したアンケート、クッキーを利用した顧客のWEB閲覧履歴の分析を行いデータを取得します。

行動変数

既存顧客を購買行動に基づき分類する方法です。

購入する商品、金額、目的、頻度などが指標となります。

たとえば、日用品を商品を販売する企業では、アプリやチラシを利用してクーポン等を定期的に発信するなどをすると店舗に足を運んでもらいやすくなりますよね。

一方、日用品ほど購入頻度が高くない化粧品などで同様の手法をとると、売り込み色が強すぎるため、顧客に不満を持たれかねません。

「Aの顧客は4ヵ月に1度ファンデーションを購入している」「Bの顧客は毎月何かしらの化粧品を購入している」のように、顧客の利用頻度に応じたマーケティングを行なっていくことが大切です。

行動変数は、既存顧客のロイヤルティを向上させるという点で、特に重視されており、BtoCだけでなくBtoBビジネスにおいても有効な変数になります。

セグメンテーションの活用方法とは

ここでは、セグメンテーションの活用方法について詳しくみていきます。

○コンテンツマーケティング

顧客にとって価値があるコンテンツを提供し集客を行う方法です。

最近では、YouTubeやブログなどが主流ですよね。

特に、YouTubeを利用したことがある方は、ご存知だと思うのですが、動画の視聴者の年齢層がわかるようになっています。

この場合、視聴者のことをどれだけ深く理解し、視聴者の気になるコンテンツを発信できるかが、ポイントになります。

YouTubeやブログといったものは、比較的低予算で誰でもすぐに始められるコンテンツなので、大きな効果が期待できる戦略になります。

○広告媒体の選定

セグメンテーションを行い、ターゲットを絞りこめたら、最適な広告媒体も決まってきます。

特に、インターネットが主流の現在、オンライン広告を使えば、細かくターゲットを選定することもできます。

例えば、広告媒体によっては広告を表示する顧客の年齢や性別、子供の有無などを特定して表示することが可能です。

加えてターゲットに合わせてTikTokやfacebook、InstagramなどのSNSを使う方法も有効的です。

STP分析活用とは

セグメンテーションの結果をさらに活用する手法が「STP分析」になります。

STP分析とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)の頭文字から名づけられた分析手法です。

STP分析は、マーケティングの施策を策定する前の戦略的プロセスとして位置づけられた重要なステップです。

STP分析は、マーケティングの基本ともいえる手法です。

STP分析をすることにより、顧客ニーズの整理、他社との差別化、自社のマーケット戦略の明確化を図ることが可能です。

セグメンテーション活用事例

ここでは、セグメンテーションを成功させた事例を紹介します。

パナソニック:レッツノート

社会人の方は、パナソニックのレッツノートを、1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

レッツノートは、セグメンテーションで成功した有名な事例の1つです。

ターゲットを法人、それも外回りの営業担当に絞り、長時間駆動と軽量化というターゲットにニーズにピッタリあった完成度の高い製品を開発し大成功しました。

私も以前勤めていた会社でレッツノートを使用していたのですが、ゴツゴツした見た目とは、うらはらに重量は、他のPCと比べてもとても軽くてびっくりしたのを覚えています。

まとめ

今回はセグメンテーションの意味や事例をまとめてみました。

いかがだったでしょうか。

マーケティングでセグメンテーションを積極的に活用することで、無駄なく効率的なマーケティングをすることが可能です。

テクノロジーが普及してきた今、収集したデータを有効的に活用し、利益の最大化を目指すことが重要となっていきます。

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