業務効率化のためのビッグデータ活用法_ビッグデータとは?

ビッグデータとは?定義から実用事例までしっかり解説!

近年、中小企業においてもIT化が進む中、「ビッグデータ」と呼ばれる企業にある膨大なデータを活用する試みが進んでいます。

企業にある膨大な情報をうまくビジネスに活用することで、業務効率化や売り上げアップなど、多くのメリットを享受できます。

そこで本記事では、

  • ビッグデータとは
  • ビッグデータの具体的な内容
  • ビッグデータにおける3つのVとは
  • 企業におけるビッグデータの活用事例
  • ビッグデータの分析方法
  • ビッグデータを収集する際のポイント
  • ビッグデータを企業が活用するメリット

について解説します。

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ビッグデータとは

ビッグデータとは

ビッグデータとは、人間の手で管理することが難しい膨大なデータ群のことをいいます。

具体的には、以下のような「パーソナルデータ」「オープンデータ」「産業データ」の3つのカテゴリに分類されます。

パーソナルデータ顧客の属性情報や購買履歴から収集された個人情報
オープンデータ政府や地方公共団体など公共機関から社会的に公開されている外部データ
産業データ工場等の生産現場におけるIoT機器から収集されるデータ

ビッグデータはビジネス上での利用価値が高く、戦略的施策の策定など、新たなビジネスの創出や意思決定に役立ちます。

ビッグデータの具体的な内容

ビッグデータと言われても、どんな内容を持つデータ群なのか良く分からない、含まれるデータの種類が分からないという方は多いのではないでしょうか。

具体的なビッグデータの内容には、

  • ソーシャルメディアデータ
  • マルチメディアデータ
  • Webサイトデータ
  • カスタマーデータ
  • センサーデータ
  • オフィスデータ
  • ログデータ
  • オペレーションデータ

の8つのデータがあります。

ソーシャルメディアデータ

InstagramといったSNS上に書き込まれるコメントや利用者の個人情報などを管理するデータのことをいいます。

ソーシャルメディアデータは、検索データやPOSデータのような他のビッグデータと組み合わせて用いることによって、より多くの情報を手に入れることができます。

新しいアイデアの発想や施策の仮説構築から検証まで幅広く行い、成功確率や再現性を高めたマーケティングに繋げていきます。

ソーシャルメディアデータは、グローバルに展開する大手企業、中小企業関係なく幅広い場面で活用されているビッグデータです。

マルチメディアデータ

インターネット上で公開または配信されている動画、音声、画像などを管理するデータのことをマルチメディアデータといいます。

マルチメディアデータは、質を重視する場合やデータの量を最小限に押さえたい場合など、使用する目的によって保存方法が異なるビッグデータです。

加えて、保存方法が異なるだけでなく、使用するアプリケーションも目的によって異なっていくのが特徴といえます。

画像・動画・音声データをデジタル化するメリットとして「複製する際に劣化するリスクが低い」「データの修正を行いやすい」「ネットワークを経由することで、多くのデータを配信することができる」など様々なものが挙げられます。

加えて昨今では、コンピューターが高性能になったことで、通信や放送、出版などの業界においても、元からあるメディアにかわるものとして注目されています。

Webサイトデータ

Webサイトデータとは、その名の通りWebサイトの運営を行う上で獲得することができるデータのことをいいます。

Webサイトには多種多様のユーザーが日々訪れており、Webサイト内でユーザーはそれぞれ独自の行動をおこしています。

Webサイト内でユーザーがおこす独自の行動を可視化したものがWebサイトデータです。

Webサイトデータを収集し活用するツールは沢山あり、様々なサービスや製品に用いられています。

最も基礎となる部分として挙げられるのが「アクセス解析ツール」です。

「アクセス解析ツール」とは、Webサイトに専用のタグを埋め込むことで、Webサイトがどれくらい利用されているのかなどの基本的な情報を集めることができるツールのことをいいます。

基本的な情報の具体例として「Webサイトに訪れたユーザーの数」「ページを閲覧した回数」「閲覧した時間」「行動の軌跡(入り口→遷移→出口)」といったものが挙げられます。

カスタマーデータ

カスタマーデータとは、ありとあらゆる情報システムから独自に集められた顧客の個人情報の収集から統合、分析までを行うことができるデータのことをいいます。

カスタマーデータは、マーケティング業務を行う上で欠かせない顧客対応や顧客理解といった様々なデータの活用に必要になります。

カスタマーデータで扱うことのできるデータは様々で、顧客の年齢から性格といった、いわゆる属性データだけでなく、Webサイトへのアクセスデータやどのようなワードで検索したかなどのデータも一括管理することが可能です。

センサーデータ

センサーデータとは、「センサー」一つ一つが感知した事象や現象といったものが「信号」に変換されたもののことを一般的に指します。

しかしながら、ビッグデータでいう「センサーデータ」は、変換された「信号」一つ一つのことを指すのではなく、蓄積された『ログのかたまり』のようなものを指すことがほとんどです。

センサーデータは、綺麗なデータといわれるほど分析に適したデータです。

綺麗なデータとは、一般的に「ノイズ」が含まれていないデータのことをいいます。

ノイズが含まれていないセンターデータを用いて顧客の行動を分析することによって、より確かな情報を得ることができるようになります。

オフィスデータ

オフィスデータとは、WordやPowerPointといったMicroOffice(マイクロソフト社のOfficeアプリケーションのこと)で作られたデータのことをいいます。

マイクロソフト社のOfficeアプリケーションで作成されたオフィスデータは、個人または企業内、大学内での使用が想定されているため、商業印刷には適応されていません。

そのため、印刷する際には印刷に特化した専用データに変換することが必要になります。

オフィスデータは、利用したフォントの情報は獲得していますが、フォント本体のデータは保持しているわけではありません。

制作者の環境と同じ環境にしなければ忠実に再現することができないため、印刷会社へデータを受け渡す際には、PDFファイルといった環境に左右されにくい変換しましょう。

ログデータ

ログデータとは、コンピューターなど通信機器が一定の処理を行えたこと、または一定の処理を行えなかったことが記録されたデータのことをいいます。

ログデータと聞くと、Webサーバーのログデータを思い浮かべる人がほとんどかもしれませんが、コンピューターのエラーログであったり通信機器の通信状態などを記録したデータのこともログデータといいます。

加えて、アクセスログ解析だと自社内で管理するWebサーバーのログ(生ログと呼ばれる)を取り扱う場合とWebページに埋め込まれたトラッキングコードを活用して自社外の解析サービスに記録されたデータを取り扱う場合があります。

この自社外の解析サービスに記録されたデータのことをログデータと呼ぶ場合もあります。

オペレーションデータ

オペレーションデータとは、販売管理システムなどによって作成されるデータのことをいいます。

具体的には販売実績データ(POSデータ)や取引明細データなどがあります。

オペレーションデータには、ERPなどで一般的に用いられる営業・販売・生産・財務・人事・顧客業務といったオペレーション業務で用いられるデータが含まれています。

つまり、営業や販売を行う上で重要なデータということです。

加えて、自社のサービスや製品を使用している顧客情報も含まれており、顧客との円滑なコミュニケーションをとる上で欠かせないデータといえます。

ビッグデータにおける3つのVとは

ビッグデータにおける3つのVとは

ビッグデータには明確な定義はありませんが、ビッグデータの定義として「3つのV」が挙げられます。

具体的には

  • 「volume(容量)」
  • 「variety(種類)」
  • 「velocity(頻度・スピード)」

があります。

volume(容量)

volume(容量)とは、データの総量のことをいいます。

情報技術が発達したことによって、ソーシャルメディアといわれるメッセージや画像、動画などのデータやビジネスやトランザクション、マシン間の通信、loTなどで発生するデータなど様々なデータがビッグデータとして扱われるようになりました。

ビッグデータとして扱われるデータの種類が増え始めたことによって、データ量がゼタバイトからエクサバイトという大きなものに増えていくと予想されています。

現在では、この膨大なデータを処理することができる高いパフォーマンスな技術が求められています。

variety(種類)

variety(種類)とは、その名の通りデータの種類のことを指します。

これまでのデータの種類といえば、企業の根幹のシステムで扱われるような表やデータベースに格納することができるテキストやビデオ、音声などがメインでした。

しかしながら、ビッグデータには位置データやセンサーデータなどの、今まで容易には収集することが困難であったデータも含まれるようになりました。

velocity(頻度・スピード)

velocity(頻度・スピード)は、データが形成されるスピードのことを表します。

現在では、コンビニで24時間作成されるPOSデータや交通系のICカードの乗車記録、SNSなどのデータなど、様々なデータでありふれ、データが形成されるスピードは速いものとなっています。

人や物から発信し続ける様々なデータがインターネット上に溢れ、それらのデータは日々更新され続けています。

これまでよりもずっと速いスピードで生まれ続けているビッグデータを、リアルタイムかつ正確に処理をしていくことが重要になっていきます。

これらの3つのVをしっかり理解することによって、ビッグデータを上手に利用することが可能になります。

企業におけるビッグデータ活用事例

企業におけるビッグデータの活用事例

最後に、各業界の企業におけるビッグデータの活用事例についてご紹介します。

  • 小売業
  • 飲食業
  • 医療
  • 製造業

それぞれの業界にて、どのようにビッグデータが活用されて効果を上げているのか、詳しく見ていきましょう。

事例①:小売業

小売業では、多様化する顧客の潜在的な需要を推測することが難しく、度々品切れや過剰在庫による損失の発生が課題となることがしばしばです。

そこで、過去の販売実績データや気象データ、在庫管理データなどのビッグデータを活用して需要予測を行いつつ、在庫量や販売数を最適化するシステムを導入します。

例えば、コーヒー飲料を主力商品とする飲料メーカーの「ダイドードリンコ」では、消費者アンケートと消費者の視線データを分析し、自動販売機における販売商品の配置を決定しています。

データ分析結果を参考に、コーヒー商品を陳列したところ前年比1.2%も売り上げを伸ばすことに成功しました。

ビッグデータを活用することで、人間の能力や経験では補うことができないような、売り上げに直結する要因を明らかにできます。

加えて、複数の相関性が高いデータを組み合わせ分析することで、新たな知見や効果がさらに期待できたという企業も多くあります。

事例②:飲食業

飲食業では、新型コロナウイルスの影響もあり、来客数の減少や新規客の獲得に苦戦している企業も少なくありません。

そこで、見込み客へのアプローチ方法の探索に、ビッグデータが活用されています。

飲食業で用いられるデータの特徴として、それぞれの店舗が保有する顧客データだけでなく天気やイベントなど外的データも必要となるケースもあります。

例えば、京都に店舗を構える「イソスタンド」では、新型コロナウイルスの感染拡大による影響から客足の激減に悩まされていました。

新たにテイクアウト・デリバリーサービスを始めましたが、Instagramを利用した告知の効果も薄く、客足を増やすことに繋げることができず売り上げも伸び悩んでいました。

そこで、位置情報ビッグデータを活用した効果的なポスティング方法を採用したところ、結果的にこれまでポスティングの対象外の地域でのニーズを発見することができ、客足や売り上げを伸ばすことに成功したのです。

飲食業において、テイクアウトやデリバリーサービスといった新規事業や未開拓のエリアへの新店舗出店など、ビッグデータを活用したマーケティング効果が期待されます。

事例③:医療

医療業界では、新薬開発や遠隔医療、新たな医療技術・医療機器開発に役立てるため、ビッグデータの活用が注目を集めています。

「医療ビッグデータ」とも呼ばれ、問診情報・各種検査結果・お薬手帳・健康診断の記録・レセプトなどのリアルワールドデータ(RWD)といった医療や健康、保健に関わる幅広いデータが含まれます。

例えば、日本調剤グループや日本医薬総合研究所など、企業と企業同士や企業と医療研究機関がデータ収集の段階から共同で行うケースがあります。

日本調剤の子会社「日本ジェネリック」では、新しい服用方法の開発で処方箋データとレセプトデータを利用しています。

レセプトデータを利用することで、疾患推移が推測できるため、重症化する前に効果的な薬の処置を行う等、治療に応用することができるのです。

医療現場における人材不足や超高齢化社会における医療の発展など、日本のさまざまな医療の問題を解決するために、医療ビッグデータの分析と活用に期待が寄せられています。

事例④:製造業

製造業における工場の製造装置・設備には、多くのセンサが使われているため、ビッグデータ活用に対して高いポテンシャルを持ちます。

そのため、「スマートファクトリー」という取り組みの元、製造工程のオートメーション化や調達など、ビッグデータの活用が著しく進んでいる分野です。

ある製造会社では、外観検査において、ラインを流れる製品のチェックをベテランの判断に依存していました。

しかしながら、新規採用数の減少により高度なノウハウの継承が難しいといった工数確保の課題があったことで、当該企業にて蓄積された製品のビッグデータと他社のAI技術を活用し、経験に依存しない検知システムの導入に至りました。

ビッグデータの活用により、熟練の従業員に依存しなくなるため、生産性の大幅な向上や品質情報の確立などが期待されています。

加えて、こちらの事例は、令和元年に公表された中小企業庁による「中小企業のAI・データ活用について」を参照しています。

今回ご紹介する事例以外にも掲載されていますので、ご興味がある方は一読ください。

ビッグデータの分析方法

ビッグデータの分析方法

ビッグデータを上手に活用するためには、データの分析が必要不可欠になります。

様々な分析方法がありますが、代表的な分析方法として5つ挙げられます。

具体的には、

  • クロス集計分析
  • ロジスティック回帰分析
  • アソシエーション分析
  • クラスター分析
  • 決定木分析

の5つがあります。

①クロス集計分析

クロス集計分析とは、属性別に情報の収集やデータの分析を行うときに使用される分析方法です。

ビジネスや行政、各種メディア、家庭の家計簿などの様々な場面で用いられています。

クロス集計分析を元にして、必要に応じて項目や属性を細かくしていき、再度アンケートを行うことによってより正確で詳細な分析結果を得ることに繋がっていきます。

具体的には、世代別にアンケートを実施し年齢や性別といった属性を横軸に、その他の項目を縦軸にすることによって、単純な集計では得ることの出来なかった世代別のニーズや傾向といったものを知ることが可能になっていきます。

②ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析とは、集められた膨大な情報の中から違ったデータの関係性を見つけ出し、比較や分析を行いながら「ある事象が起こる確率」を予測できる手法です。

結果が将来「起こる」「起こらない」というような異なる二つのデータを比較することで、定量的に分析を行うことができ集計結果への原因の推測を行います。

商品開発やサービス提供を行う企業だけでなく、医療分野で病気がどれほどの確率で発症するかを知りたい時にも利用される分析手段です。

例えば、商品を購入するかどうかについてを示すデータがあるとします。

商品を「購入した」ことを表す時には「1」「購入していない」ことを示す時には「0」と考えます。

この起こる確率が「0から1までの数値」で表されており、この「0から1までの数値」のことを「予測確率」といいます。

ロジスティック回帰分析では、予測結果を0-1(予測確率)の間に納めることが可能となり、どれほどの実績を見込めるかなどの確率の予測をするときなどに用いられています。

③アソシエーション分析

アソシエーション分析は、何も関連がないような複数のデータからどのような相関性があるのかを導くことを特徴として持つ手法を指します。

アソシエーション分析は、この特徴から連関分析ともいわれている分析法です。

1つのデータからは見つけ出すことができなかった、データ間に隠れた法則を見つけその後の販売戦略などに役立てることができます。

そのため、ネット通販やスーパー、小売店など様々な場所で利用されている分析方法です。

具体的には、アメリカのスーパーマーケットが挙げられます。

複数の商品を購入していくユーザーの行動を分析したことで、オムツを購入したユーザーはビールも一緒に購入していることが多いと分かり、オムツとビールを近くの棚に陳列したことで、両商品の売り上げが伸びたという「オムツとビールの法則」というものがあります。

この「オムツとビールの法則」を見つけるのに用いられた分析方法が、このアソシエーション分析です。

④クラスター分析

クラスター分析とは、性質が異なるデータが混ざりあった状態から、類似しているデータをまとめた集団(クラスター)を作り分析していく方法のことをいいます。

クラスター分析には、似たデータを一つの集団に集めた「階層クラスター分析」とクラスター分類数をあらかじめ設定したあとにデータを分類する「非階層クラスター分析」の2つに分けられます。

クラスター分析は、主にマーケティングを行う上で大切なターゲット分析やペルソナ分析、生活者動向調査などの分類の基準が明確になっていないデータを分類するときに活用されます。

特にマーケティング現場では、このクラスター分析を利用することで見込み客の潜在的なニーズも把握することができることから、それぞれのニーズにあった商品を開発するのに必要な情報として扱われています。

⑤決定木分析

決定木分析は、ディシジョンツリーと呼ばれることもある分析方法で、1つの原因から「もし~だったらどうするか(if than)」というような仮説立てを繰り返し行っていき、いくつもの可能性の予測を行う手法のことを指します。

仮説経路が樹木状に枝分かれしている分析モデル図になることが特徴です。

実施したアンケートの結果を元にして決定木を作成し、分岐した部分ごとにクロス集計を繰り返し行い、複雑な原因や属性を整理しながら分析することが可能です。

加えて、ターゲットを絞りこむことで購入される可能性の高い属性を予測する、自社で作った製品の満足度が高いユーザーの属性を整理し判別するなどの予測から判別、分析を行うことができます。

そのため、マーケティングやリスクマネジメントといったものに利用されつつあります。

ビッグデータを収集する際のポイント

ビッグデータを収集する際のポイント

現在では、ビッグデータを集めるための手段は数多くあります。

具体的には、企業が日々蓄積している販売データや顧客データ、Webサイトから集められるログデータなどが代表的なものとして挙げられます。

このように、ビジネスに必要不可欠といわれるデータを集めるのに苦労しない時代になっているといえます。

しかしながら、ビッグデータを収集する時のポイントを押さえておく必要があり、ポイントを押さえておかなければ適切なビッグデータの解析を行うことはできません。

そのポイントとは、具体的に「データクレンジング」と呼ばれるものです。

データクレンジング

データクレンジングとは、その名の通り「データを綺麗にする(クレンジングする)」ことを表します。

集められたばかりのデータには、エラーやノイズなど様々な不要なものが含まれています。

加えて、集めたデータによってはデータを継続して蓄積することができない場合もないとは言い切れません。

これらのようなデータを分析することができるように整理するのがデータクレンジングです。

データクレンジングの重要性

言葉で説明すると簡単なもののように感じますが、作業としては中央値を取ったりする必要があります。

高い精度のデータクレンジングを行うことは、データ分析にも大きな影響を与えるものです。

そのため、ビッグデータを解析する上で最も重要なものがデータクレンジングだとされています。

データクレンジング完了後には、データを統合していく作業が待っています。

多くのデータは、1つのデータ元から収集されるのではなく様々なデータ元から集められているため、統一性がありません。

データの粒度が異なるケースが多いためデータの中身を整えていく必要性があります。

データの中身を綺麗に整えたあとは、分析方法に応じたフォーマットに変換しましょう。

数値データをあらかじめ決まっている範囲の値に変換したり、特定の分野のデータであれば一般的なデータ化したりなどそれぞれに応じて変換していきます。

ビッグデータを収集するときには、これらの処理をしっかりと行っていきましょう。

どれか1つを実施しなかったりすると、データそのものの質が悪くなるだけでなく、解析結果の精度も悪くなるなど負のループに陥ってしまうリスクが高まります。

データの質が悪くなっていたり、解析結果の精度が悪くなっていることに気づかずにデータを活用してしてしまうと、正確かつ有益な情報を得られなくなってしまいます。

そればかりか、ビジネスが間違った方向に進んでしまう可能性も一段と高くなるため、これらの処理を完璧に実施しデータを活用していくことが重要です。

ビッグデータを企業が活用するメリット

ビッグデータを企業が活用するメリットについて解説します。

  • 現状を正しく把握しデータに基づいたマーケティングを行える
  • 新しいビジネスの創出

ビッグデータを活用するメリットを正しく理解しましょう。

メリット①:現状を正しく把握しデータに基づいたマーケティングを行える

ビッグデータを企業が活用するメリットの1つ目として「現状を正しく把握しデータに基づいたマーケティングを行える」ことが挙げられます。

具体例として、「スシロー」では、皿のICタグによる膨大なデータから時間帯別の需要を予測し、ネタの種類や皿数をコントロールしています。

この例のように、マーケティングに必要な顧客行動の分析や効果検証などをスピーディーに行うことができます。

また、属人化しやすい中小企業に関しては、特に熟練の従業員が経験値や感覚に頼ってビジネスを動かすケースが多々あります。

そこで、ビッグデータを使って顧客の購買行動等を分析することで、熟練度に関係なく正しく状況を判断できるようになるメリットもあります。

メリット②:新しいビジネスの創出

ビッグデータを企業が活用するメリットの2つ目として「新しいビジネスの創出」が挙げられます。

例えば、製造業メーカーにおいて、製造情報や保守情報、稼働状況など一貫して把握できていないことが多い。

ビッグデータを分析し、稼働状況を把握できれば、保守や点検といったアフターセールスに関する新しいビジネスを創出することにつながります。

デジタル化が進み新しい製品には多くのセンサーが付いているため、センサーからの情報の活用によってビジネスの付加価値を生み出します。

まとめ

ビッグデータ活用の成功事例

今回、ビッグデータ活用の成功事例について4つご紹介しました。

ビッグデータを上手く活用することで、売上・生産性の向上や新規顧客獲得、新規事業の創出など、様々な効果が期待できると言えます。

ビッグデータは大企業だけでなく、中小企業にも膨大に蓄積されています。

ビッグデータを活用するときのポイントを押さえてしっかりとデータ分析を行うことが、失敗せずにビッグデータを活用する1番の近道です。

本記事でご紹介した事例を参考に、自社でもご検討されてみてはいかがでしょうか。

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