4Rをご存知でしょうか?
4Rとは、環境問題に対する取り組みを4つの単語で表したものです。
近年SDGsへの注目が高まっていることもあり、企業として環境問題に取り組むことは重要になってくるでしょう。
この記事では、4Rの説明だけでなく、企業が4Rに取り組むメリットや、実際の事例などについても解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
現在のゴミの量と取り扱い
最近の家庭から出されるゴミの量は市単位で考えると数十万トン単位で年間ゴミが出されています。
1人1日単位で考えると1キロ程度のゴミが出されている計算になります。
1人1日で1キロというのは相当な量でしょう。
ゴミの量がこのままで続けていると、ゴミ処理が追い付かなくなる恐れが出てきます。
日本だけの問題ではありませんが、このまま放置しておくのは非常に危険な状況と言えます。
そこでゴミを減らすためにも4Rという考え方が出てきました。
4Rとは
まずは4Rについてよくわかっていないという方のために、4Rについて説明していきます。
4Rというのは、
- Refuse(リフューズ)
- Reduce(リデュース)
- Reuse(リユース)
- Recycle(リサイクル)
の頭文字をとったものです。ここからは、それぞれの言葉の意味について解説していきます。
リフューズ(断る)
リフューズとは、ゴミになるものや不必要なものは買わない、断るということです。
代わりになるようなマイバック、マイバスケット、水筒などを持参し、レジ袋、ペットボトル飲料などを購入しないようにします。
必要ない包装に関しては断るようにすることです。
レジ袋の場合は、しっかりと断りましょう。
買い物をするときにレジ袋をもらうのではなく、断れば、その分ゴミを減らすことにつながります。
レジ袋の破棄により自然破壊が起こっていて、断ることでレジ袋自体の量が減り、生産量も減らせるのです。
レジ袋の代わりにマイバッグを購入して、毎回マイバックに入れてから持ち帰るようにすると良いでしょう。
チラシを断ることも重要なゴミの削減につながります。
街頭で配布されているチラシを断れば、ゴミを減らすことにもなりますし、木材や植物などの伐採量を減らすことにもつながります。
また、受け取ったチラシなどは、折り紙として使えばゴミの削減になります。
無料でもらえるものを断ることでゴミを削減できます。
店頭にあるサンプルやフリーペーパーなどはつい貰ってしまうことがありますが、これをぐっと我慢してもらわないようにすれば、ゴミを減らせます。
リデュース(減らす)
リデュースとは、ゴミをなるべく出さないようにして減らすことです。
購入量を減らしたり、購入するときの放送を簡易包装にしたり、詰め替え用があるときはそれを購入するようにしましょう。
できるだけ包装が少ない商品を購入するというのも一つの方法としてあります。
スーパーなどでは、商品の多くがビニール袋に入れられていることが多く、購入後は自宅で開封して捨てるだけになってしまいます。
これをできるだけ購入しないようにすれば、ゴミの量を減らせます。
また、衣類などで、同じような服を購入してしまわないようにするだけでも、着られなくなった時に捨てる服が少なくなります。
野菜などを購入するときは、事前に自宅の冷蔵庫の中身を確認してから必要最低限のものを購入するようにすればごみ処分品が減るのではないでしょうか。
リユース(繰り返し使う)
リユースとは、使うときの使い方を考え直して、いらないから捨てるのではなく再利用できるものはするということです。
壊れた機械などは捨てないで修理して使います。
必要なくなったものはフリーマーケットなどで販売して捨てないようにします。
付けそうなものはすぐに捨てるのではなく、再利用できるものは利用する気持ちを常に持っておくことが重要です。
また、捨てないで再利用するようにすれば新しく購入する物も減ります。
リサイクル(資源として再利用する)
捨てるゴミなどは、種類ごとにしっかり分別してから捨てるようにすることです。
ほしいものがリサイクル品にあればそれを購入するようにします。
捨てるものでも、リサイクルできるものもあります。
捨てる前にしっかり分別して、捨てるものを最低限にしてから捨てるようにしましょう。
4Rに企業が取り組むメリット
4Rについて解説しましたが、4Rの活動は自治体が行う活動の方が印象にあるかと思います。
しかし、SDGsの促進の流れからも、今後企業が4Rに取り組んでいくことはかなり重要になるでしょう。
ここからは、4Rに企業が取り組むメリットを解説していきます。
- イメージアップに繋がる
- コストの削減に繋がる
- 業務内容の見直しに繋がる
イメージアップに繋がる
企業が4Rに取り組むことで企業のイメージアップに繋がります。
近年はSDGsにも注目が集まっていますよね。
そのため、消費者が企業を判断する際に、環境問題に対する取り組みや意識は重要な判断材料になるでしょう。
コストの削減に繋がる
企業の4Rへの取り組みは、コストの削減につながります。
ゴミを分別するとなると、逆にコストがかかってしまうのではないかと考えている方もいるかと思います。
しかし、廃棄物によっては、有償で売却することができるものもあります。
例えば、金属クズ、廃プラスチック、廃油など、他の業種だと資源とするものがあります。
それらは売却することでコストを削減することができます。
業務内容の見直しに繋がる
4Rに企業が取り組むことで業務内容を見直すことにつながります。
例えば、オフィス中で不要なものをリサイクルなどすれば、経費削減にも繋がるでしょう。
これから、4Rの活動は企業を経営する中で重要な項目になると考えられますので、企業イメージのアップのためにも行うべきかと思います。
4Rで企業ができることとは?【事例あり】
4Rの活動と言えば、自治体が行う住民向けの活動が多いイメージですよね。
しかし、企業が4Rに取り組むことで環境問題の解決に貢献できるとともに、企業のイメージアップにも繋がります。では、企業が実際にできることと言えばどういうものがあるのか、実例とともに見てみましょう。
リサイクル:日本マクドナルド株式会社「おもちゃリサイクルプロジェクト」
日本マクドナルド株式会社では、2018年からハッピーセットを回収してリサイクルする取り組みを行っています。
回収したハッピーセットのおもちゃは、トレイなど店内で使用するものにリサイクルされているのです。
この活動を始めてから累計約730万個のおもちゃを回収しています。
https://www.mcdonalds.co.jp/family/toy_recycle/
リサイクル・リユース:株式会社ユニクロ「RE.UNIQLO」
株式会社ユニクロでは、不要になって着無くなった服を回収して、難民キャンプや被災した方への支援として送っています。
もしリユースできないような服でも、燃料やリサイクル素材に変換し、不要な服をなるべく捨てないような取り組みを行っています。
近年では、不要になったダウンから生地や素材を再利用し、新たなダウン商品を作るという「ダウンリサイクル」も行っています。
不要な服を再利用するだけではなく、被災地や難民キャンプの支援など、他の社会問題にも貢献しているとても良い事例です。
https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/sustainability/planet/clothes_recycling/re-uniqlo/
3R:ダスキン株式会社
ダスキン株式会社では、「ものを大切に、くりかえし使う・みんなで使う・減らす・捨てない」という発送で3Rの活動を行っています。
商品のレンタルシステムや、再商品化、廃棄物削減など、積極的に3Rの活動に取り組んでいます。
https://www.duskin.co.jp/sus/ecology/recycling/
5Rとは何?
4Rというのは世間一般でよく知られていますが、5Rというものもあります。
5Rとは一体どういうものなのでしょうか。
ここでは、4Rに1つ追加されたものになります。
ここでは、4Rに追加された1Rについて詳しく紹介します。
5Rとは
そもそも、リフューズ・リデュース・リユース・リサイクルの4つが4Rと呼ばれるもので、それにリペアを加えたものが5Rといいます。
5Rとは4Rにリペアを入れたもののことになりますが、リペアとは一体どういうものなのでしょうか
リペア
リペアとは壊れたものを捨てるのではなく、修理をしてから使い続けることです。
それはぬいぐるみ・服・靴などあらゆるものを修理してから使うことができるのです。
リペアすることで、捨てなくて済みますし、そのまま使い続けられるのです。
おわりに
ここまで、ゴミの量を減らすために4つのRについて詳しく紹介してきました。
4つのRがどのようなもので、ゴミ処理問題をどう対処してくれるのかが分かったのではないでしょうか。
身の回りでもこの4Rについて知らず知らずのうちに実践していることもあるのではないでしょうか。
企業も個人もこの4Rについての知識を知ってからしっかりと実践してください。