昨今SDGsという言葉を聞く機会が増えましたが、今一つ理解出来ていない方も多いのではないでしょうか。
事実、「SDGsに関する企業の意識調査」によると、SDGsについて意味を理解している企業は全体の54.0%と半数に留まっています(帝国データバンクより)。
そこで本記事では、SDGsの基本である17の目標についてご紹介します。SDGsを正しく理解し、自社へ取り入れていきましょう。
SDGsの17の目標について、日本企業の事例と共に詳しく解説します。それでは一つずつ見ていきましょう。
- 1 SDGsとは何か?
- 2 SDGsの重要性と背景
- 3 SDGsの17の目標をわかりやすく解説
- 3.1 1. 貧困をなくそう
- 3.2 2. 飢餓をゼロに
- 3.3 3. すべての人に健康と福祉を
- 3.4 4. 質の高い教育をみんなに
- 3.5 5. ジェンダー平等を実現しよう
- 3.6 6. 安全な水とトイレを世界中に
- 3.7 7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- 3.8 8. 働きがいも経済成長も
- 3.9 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 3.10 10. 人や国の不平等をなくそう
- 3.11 11. 住み続けられるまちづくりを
- 3.12 12. つくる責任 つかう責任
- 3.13 13. 気候変動に具体的な対策を
- 3.14 14. 海の豊かさを守ろう
- 3.15 15. 陸の豊かさも守ろう
- 3.16 16. 平和と公正をすべての人に
- 3.17 17. パートナーシップで目標を達成しよう
- 4 まとめ
SDGsとは何か?
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、2015年9月に国連サミットで採択された、2030年までの国際的な目標です。この目標は、貧困の撲滅や不平等の是正、環境問題の解決など、持続可能な世界を実現するための包括的な行動計画として、17の目標(ゴール)と169のターゲットで構成されています。
これらは先進国や途上国を問わず、「誰一人取り残さない」ことを理念に掲げ、国際的な協力のもとで実現を目指すものです。SDGsは国家だけでなく、企業や市民社会、個人レベルでも取り組むべき重要なテーマとして、近年その注目度が急速に高まっています。
SDGsの重要性と背景
なぜSDGsが必要なのか?
SDGsは、地球上で解決すべき喫緊の課題に対応するために策定されました。例えば以下のような問題があります:
- 地球温暖化と環境破壊
温室効果ガスの増加による気候変動や、森林破壊、海洋プラスチック問題が深刻化しています。 - 貧困と飢餓の問題
世界人口の約9%(6億9300万人)が飢餓状態にあると言われています。 - 格差の拡大
世界的に所得格差やジェンダーの不平等が問題視されています。
これらの課題を2030年までに解決することを目指し、SDGsは「すべての人々が豊かで平和に暮らせる世界」を実現するためのロードマップを提供しています。
SDGsの17の目標をわかりやすく解説
ここからは、SDGsの17の目標について、簡単に説明し、それに関連する日本企業や団体の具体的な取り組みを紹介します。
1. 貧困をなくそう
全ての形態の貧困を撲滅する目標です。日本では、子どもへの教育支援を行うNPO団体や無料塾の提供が進んでいます。
例えば、「キッズドア」は経済的困難を抱える家庭の子どもたちに無料で学習支援を提供し、将来の貧困サイクルを断ち切る活動を展開しています。また、地方自治体が行う生活保護相談や、就労支援プログラムも貧困対策の一環として注目されています。
2. 飢餓をゼロに
飢餓を撲滅し、持続可能な農業を推進する目標です。
食品ロス削減活動が注目される中、日本では「セカンドハーベスト・ジャパン」が食品ロスを削減しながら、フードバンクを通じて食料を必要とする人々に届けています。
さらに、「イオン」は地域農家と協力し、地産地消を促進することで持続可能な農業支援を行っています。農業分野では、スマート農業技術の導入により、収量を高めつつ環境負荷を減らす取り組みも進行中です。
3. すべての人に健康と福祉を
全ての人が健康的な生活を送れる社会を目指します。
「武田薬品工業」は、途上国向けに低価格で医薬品を提供し、感染症の撲滅に貢献しています。
また、「パナソニック」では、エイジングフレンドリーな製品開発を通じて、高齢者が健康に暮らせる社会を支援しています。
さらに、企業や自治体による健康促進キャンペーンも盛んで、例えば、禁煙支援やウォーキングイベントが全国で実施されています。
4. 質の高い教育をみんなに
ジェンダーや地域に関係なく、全ての人に平等な教育機会を提供する目標です。
「リクルート」は、地方の教育環境を改善するためにオンライン学習プラットフォーム「スタディサプリ」を展開し、家庭や学校から質の高い学習機会を提供しています。
また、「ソニー」は、STEM教育を推進するプロジェクトを世界中で展開し、特に発展途上国の子どもたちの教育環境向上に貢献しています。
5. ジェンダー平等を実現しよう
女性や少女への不平等をなくし、権利を拡大することを目指します。
「資生堂」は、女性のキャリア支援を目的としたプロジェクト「WIN(Women’s Initiative for Networking)」を展開し、社内外で女性のリーダーシップを育成しています。
また、「ローソン」は、男女ともに利用可能な育児休業制度を整備し、家庭と仕事の両立を支援しています。
6. 安全な水とトイレを世界中に
清潔で安全な水と衛生的なトイレ環境を提供することが重要です。
「TOTO」は、節水型トイレの開発や、世界中でのトイレ普及活動に力を入れています。また、「日立製作所」は、浄水システムの開発を通じて、安全な飲料水の供給を支援しています。
日本国内でも、水道インフラの老朽化対策や、災害時の非常用水確保が進められています。
7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
再生可能エネルギーの利用促進が求められています。
「豊田通商」は、再生可能エネルギーを利用した電力供給を行う「テラスエナジー」で太陽光発電事業を展開しています。
また、「京セラ」は、家庭用の太陽光発電システムを提供し、個人レベルでの再生可能エネルギー導入を支援しています。
8. 働きがいも経済成長も
公正で持続可能な経済成長を促進する目標です。
「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは、障がい者雇用を積極的に進め、多様な人々が働きやすい職場を提供しています。
また、日本政府は働き方改革を推進し、長時間労働の削減やリモートワークの導入を支援しています。
9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
持続可能なインフラの整備と、産業の技術革新が重要です。
「トヨタ自動車」は、水素燃料電池車(FCV)の開発を通じて、環境負荷の低い産業基盤を築いています。
また、日本各地で進行中の「スマートシティ」プロジェクトは、AIやIoTを活用して都市生活を革新しようとしています。
10. 人や国の不平等をなくそう
所得格差や社会的不平等を解消する目標です。
「メルカリ」は、多様な人々が簡単に取引できるプラットフォームを提供し、地域経済の活性化を支援しています。
また、地域の多文化共生を促進するための地方自治体の取り組みも進んでいます。
11. 住み続けられるまちづくりを
都市の環境問題を解決し、安全で持続可能な街づくりを目指します。
「積水ハウス」は、省エネ住宅やスマートホームの普及を進めています。
また、公共交通機関の改善を通じて、都市交通の効率化を図るプロジェクトも増えています。
12. つくる責任 つかう責任
持続可能な生産と消費を実現することを目標に、「サントリー」は、ペットボトルのリサイクル率向上を目指しています。
また、「無印良品」を展開する良品計画は、環境負荷を抑えた商品づくりを進めています。
13. 気候変動に具体的な対策を
温室効果ガスの削減や気候変動への適応が必要です。
「ENEOS」は、カーボンニュートラルに向けた取り組みとして、再生可能エネルギー事業を拡大しています。
また、日本政府は2050年カーボンニュートラルを目指した政策を推進しています。
14. 海の豊かさを守ろう
海洋汚染の防止と生態系の保護を目指します。
「マルハニチロ」は、持続可能な漁業と海洋保護を推進しています。
また、日本全国で海洋ゴミの回収活動を行うボランティア団体が増えています。
15. 陸の豊かさも守ろう
森林破壊の防止や生物多様性の保護を推進する目標です。
「アサヒグループホールディングス」は、植林活動を通じて森林再生に貢献しています。
また、地域の自然保護団体と連携し、生態系の保護活動が進められています。
16. 平和と公正をすべての人に
暴力や犯罪を防止し、公正な社会を実現します。
「セコム」は、安全な街づくりを支援するセキュリティサービスを提供しています。
また、地域警察が犯罪防止プログラムを実施しています。
17. パートナーシップで目標を達成しよう
国際協力や企業間連携が不可欠です。
「JICA(国際協力機構)」は、途上国のインフラ整備を支援し、日本企業との連携を通じて国際的な課題解決を目指しています。
まとめ
SDGsは、地球全体の持続可能な未来を創るための重要な目標です。「誰一人取り残さない」という理念のもと、私たち一人ひとりが行動を起こすことで、大きな変化を生み出すことができます。まずは、自分たちにできることから始めてみましょう。